news2009

2009年




11月28日
山岳ブックレットシリーズNo.3
「山と自然に魅せられて―研究の現場から未来への提言―」を
発刊しました


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 山岳科学ブックレットも第3弾となりました。今回のNo.3は、11月28日に開催いたしました地球研地域連携セミナーに合わせて、約8ヵ月間にわたり総合地球環境学研究所と当研究所の研究者が中日新聞に連載しておりました連載記事「山ひと自然―研究の現場から―」を1冊にまとめたものです。
 「森と水の生態系、人とのつながり」、「山と人々の暮らし・文化」、「信州の大地のすがた」の3つの視点から、31人の研究者がそれぞれの研究をもとに、環境問題の現状や課題を紹介し、未来のために何が必要かを考えています。
 長野県内の書店または長野県外の主要書店にてお買い求めいただけます。(税込定価980円)
 お求めに関するお問い合わせは、オフィスエム(電話番号026-237-8100)へお願いいたします。




11月28日
第6回地球研地域連携セミナーMATSUMOTO
「山・ひと・自然―厳しい自然を豊かに生きる―」を開催しました


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 11月28日(土)に松本市のまつもと市民芸術館にて、第6回地球研地域連携セミナーMATSUMOTO「山・ひと・自然-厳しい自然を豊かに生きる-」を開催いたしました。
 松本市長の菅谷昭様、信州大学長の山沢清人先生の開会挨拶で始まり、総合地球環境学研究所の窪田順平先生から趣旨説明のご講演がありました。

 続いて総合地球環境学研究所の奥宮先生より「ヒマラヤに生きる-生老病死と環境-」、信州大学人文学部の笹本先生より「信仰から見た山と人間の関わり」、同農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センターの中村先生より「安曇野のオオルリシジミ-チョウが舞う里山の再生-」、松本市医師会会長の須澤先生より「地域の暮らしと環境の関わりからみた医療-松本市医師会の取り組み-」というテーマでご講演いただきました。引き続き、ご講演いただいた5名に松本市副市長の坪田様が加わり、総合地球環境学研究所の阿部先生と当研究所長の鈴木が進行役を務めパネルディスカッションが行われました。先ず、坪田副市長に松本市の取り組みについてご説明いただき、次いで講演内容に関する会場からの質問を交えて、豊かに生きるとは何か、そのためにはどうすればよいのかなどをパネリストで議論し、とても有意義なパネルディスカッションとなりました。

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 最後は総合地球環境学研究所長の立本先生の閉会挨拶で幕を閉じました。
 会場となった市民芸術館主ホールの入口にはパネル展示をいたしました。総合地球環境学研究所の紹介、松本市の紹介、当研究所の紹介を展示いたしました。




11月7日
2009年度信州フィールド科学賞授賞式及び記念シンポジウム」を
開催しました


 11月7日(土)松本キャンパスにおいて「2009年度信州フィールド科学賞」授賞式及び記念シンポジウムを開催致しました。
 授賞式では、山岳科学総合研究所長鈴木の挨拶の後、来賓の信州大学監事 常本秀幸様より祝辞を頂戴しました。その後、東京大学地震研究所特認研究員の相澤広記さんに「信州フィールド科学賞」、東京農工大学農学府自然環境保全学専攻の大津千晶さんに「信州フィールド科学奨励賞Ⅱ種(卒業論文)」が授与され、それぞれの受賞者から挨拶と大津さんからは研究内容の紹介をしていただきました。

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 引き続き、「フィールド観測から探る火山地下の水、熱水、マグマ」をテーマに記念シンポジウムが行われ、「信州フィールド科学賞」を受賞した相澤広記さんより受賞記念講演「電磁気観測で探る火山地下の水、熱水、マグマ」をご講演いただきました。
 その後、東京工業大学の寺田暁彦先生より「活動的火山における熱学的観測研究」というテーマでご講演をいただき、同じく東京工業大学の大場武先生から「草津白根山火口湖湯釜:フィールド観測から明らかになってきた火山熱水系の仕組み」というテーマでご講演いただきました。迫力ある火山の動画などを交えて、大変興味深いシンポジウムでした。
 ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。
 詳しい内容は、次号ニュースレター第19号に掲載いたします。お楽しみに!

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11月01日
山岳ブックレットシリーズNo.2
「雪と氷の世界から届いた地球温暖化の話」を発刊しました


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 山岳科学ブックレットの第2弾、「雪と氷の世界から届いた地球温暖化の話」を発刊いたしました。
 第2弾となりました、今回の山岳科学ブックレットは山岳科学総合研究所長鈴木啓助が執筆いたしました。
 全世界の問題となっている地球温暖化。この本では、地球温暖化の仕組み、地球規模での環境変動、信州の環境変動にわけてとてもわかりやすく解説しております。
 これから冬本番を迎え、雪国長野県民としては「このまま地球温暖化が進むと雪が降らなくなるのでは…」と心配してしまいますが、でも実は・・・・・・
 空から降る雪を眺めながらこの本で、雪と氷という点から地球温暖化について考えてみませんか?
 長野県内の書店または長野県外の主要書店にてお買い求めいただけます。(税込定価980円)
 お求めに関するお問い合わせは、オフィスエム(電話番号026-237-8100)へお願いいたします。




10月31日
第6回上高地談話会を開催いたしました


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 10月31日第6回上高地談話会を開催しました。
 今回の談話会は、日頃から上高地で活動されている皆様からお話いただきました。
 上高地パークボランティアの会 日本山岳会 山の自然学研究会の船橋明様、渓流保護ネットワーク・砂防ダムを考える 水と緑の会・砂防専門部の田口康夫様、栃木県立博物館調査研究協力員の福田善明様、野生生物資料情報室 植松晃岳様、上高地パークボランティア 野溝美憲様、NPO法人やまぼうし自然学校代表理事 加々美貴代様の6名からそれぞれの活動についてのお話を聞かせていただきました。
 身近な内容をわかりやすくお話しいただき、出席された皆さんが熱心に耳を傾けていました。
 また、外ではちょうど大学祭が開催されており、いつもとは違った明るくにぎやかな大学構内も楽しんでいただけたかと思います。多くの皆様にお越しいただきありがとうございました。
 今回の第6回上高地談話会の講演要旨は、10月16日に発行いたしましたニュースレター18号に掲載しております。




9月8日
山地水域環境保全学部門(山地水環境教育研究センター)
花里孝幸教授が「白玉蘭賞」を受賞しました。

 当研究所の山地水域環境保全学部門(山地水環境教育研究センター)花里孝幸教授が、中国上海市人民政府より、「白玉蘭(ぱいゆうらん)記念賞」を受賞しました。
 この賞は上海の発展に貢献した外国人を表彰するもので、主に市の経済や社会の発展に貢献した外国籍の人に贈られています。今年は様々な分野から46名が受賞し、表彰状と記念メダルが授与されました。
 花里先生は、上海市農業科学院環境科学研究所との共同研究を長いこと行い、中国の湖沼の水環境保全に貢献してきました。その活動が評価され、今回の受賞につながりました。
 なお、授賞式は9月8日に上海市の錦江小礼堂で行われました。
  

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写真左:上海市で行われた授賞式にて       写真右:授与された表彰状と記念メダル

     
              




9月5日
国際シンポジウム「山岳植生と地球環境変動」を開催しました


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 9月5日国際シンポジウム「山岳植生と地球環境変動」を開催いたしました。
 当研究所は2008年12月にオーストリアに本部を置く高山植物の世界的なネットワーク「GLORIA」に、日本で初めて参加いたしました。
 今回のシンポジウムでは、オーストリア ウィーン大学よりゲオルグ先生、ハラルド先生をお招きご講演をいただきました。また日本国内からは静岡大学より増沢武弘先生、北海道大学より工藤岳先生をお招きしご講演をいただきました。また当研究所山岳基礎科学部門 高橋耕一先生からも講演を行いました。
 世界と日本の山岳植生についてや、富士山や北海道大雪山系の温暖化による環境変動などについて、たくさんの写真を交えてお話をしていただきました。
 県内はもとより県外からも非常に多く皆様にお越しいただき、ありがとうございました。
 詳しい内容は、次号ニュースレター第17号に掲載いたします。お楽しみに!




8月29日
第5回上高地談話会を開催いたしました


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 8月29日第5回上高地談話会を開催しました。
 今回のテーマは「上高地・奥飛騨ジオパーク構想―知られざる魅力、地形の形成と地球の営みを探る―」でした。
 産業技術総合研究所 佃先生は、「ジオパークとは何か?世界の動きと日本の動き」というテーマでお話を頂きました。当研究所山岳基礎科学部門 原山先生からは「上高地と新穂高のジオパークとしての魅力」というテーマで、また、岐阜大学 小嶋先生から「奥飛騨(福岡・神岡)のジオパークとしての魅力」というテーマでお話をして頂きました。
 先日、国内の3地域が日本で初めて世界ジオパークに認定されました。ジオパークに対する関心が高まっている中で、とてもぴったりなテーマでした。
 多くの皆様にお越しいただき、ありがとうございました。
 詳しい内容は、次号ニュースレター第17号に掲載いたします。お楽しみに!




7月27日
林野庁中信森林管理署と連携協定を結びました


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 7月27日(月)、林野庁中信森林管理署と信州大学山岳科学総合研究所との連携・協力に関する調印式を行いました。
 北アルプスを中心とする国有林について、さまざまな分野で連携を深め、学術の振興及び環境保全の発揮に寄与するとともに、地域に貢献することを目的としています。
 山岳科学総合研究所ではすでに、白馬村の北アルプス白馬大雪渓上部での山火事について、中信森林管理署と協力して調査を始めています。また、後期の授業へ中信森林管理署の署長をお招きし、学生へ講義をしていただく予定もあります。
 今回の協定締結により、より一層研究教育に励みたいと思います。




7月11日
山岳ブックレットシリーズNo.1「登山道の安全を考える」を
発刊しました


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 山岳科学ブックレットの第1弾、「登山道の安全を考える~白馬大雪渓のルート事例から~」を発刊いたしました。
 2月に行われた同題のシンポジウムの内容をまとめ、さらに詳しい資料などを載せとてもわかりやすくなっております。
  ・人気の登山道、白馬大雪渓を安全に登るにはどうしたらいいのか?
  ・登山道で事故を防ぐには何をするべきか?
  ・山の落石事故はなぜ起きるのか?などなど・・・
登山道の事故と危機管理について、白馬村長から研究者、山小屋経営者まで様々な立場、それぞれの視点からご意見をいただだいております。
 学術書のような堅苦しい本ではなく、一般の人が山を知っていただけるように読みやすくまとめております。山が好きな人にぜひとも読んでいただきたいシリーズです。今後も第2弾、第3弾と刊行予定ですので、ご期待ください!!
 長野県内の書店または長野県外の主要書店にてお買い求めいただけます。(税込定価980円)
 お求めに関するお問い合わせは、オフィスエム(電話番号026-237-8100)へお願いいたします。

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発刊に際し、7月10日に信州大学においてマスコミ向けの記者会見を行いました。




7月11日
公開講演会「山岳と極地から見えてくる地球の今」を開催しました。

 7月11日(土)に公開講演会を開催しました。
 テーマは「山岳と極地から見えてくる地球の今」でした。
 北見工業大学教授の高橋先生からは「日本の雪渓から北極圏の氷河まで」というテーマで、北極圏にとどまらず、今までに先生が行かれた各地のお話もしていただきました。最後にはクイズ(賞品つき!)まで出題していただきました。名古屋大学名誉教授の上田先生からは、「地上と上空から見たヒマラヤの変貌」というテーマでたくさんの写真や図を使って解説いただきました。国立極地研究所名誉教授の渡辺先生は、「雪と氷の大陸:南極探検から研究へ」というテーマでお話いただき、南極越冬隊長時のお話なども聞かせていただきました。
 多くの皆様にお越しいただき、ありがとうございました。
 詳しい内容は、次号ニュースレター第16号(2009年8月中旬頃発行予定)に掲載いたします。
 お楽しみに!  

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6月20日
第4回上高地談話会を開催いたしました

 6月20日第4回上高地談話会を開催しました。
今回のテーマは「山岳地域の景観について」でした。
 農学部森林科学科の佐々木先生は「ウェストンが見た山岳風景、アルプスの魅力」のテーマで、日本アルプスを世界に紹介したウォルター・ウェストンの日本滞在中の登山歴等のお話しをいただきました。工学部環境機能工学科の佐山先生は「建築物規制を通して国立公園の風景を読み解く」のテーマで、自然風景と調和する建物の色や屋根の角度等があるのではと国立公園の建築物を例に写真や図を使って解説いただきました。当研究所山岳環境創生学部門の土本先生は、「山岳風景の中の建築をどう受け継ぐか」のテーマでスイスの山岳地域の建物の写真、北アルプスや中央アルプスの山小屋の写真を使ってお話しいただきました。
 詳しい内容は、次号ニュースレター第15号(2009年7月中旬発行予定)に掲載いたします。お楽しみに!
     

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2月25日~27日
留学生「冬山の集い」を開催いたしました。

 2月25日~27日,志賀高原にて「留学生冬の集い-信州の山を知り親しむ」を開催しました。
 本イベントは、縁あって信州大学に学ぶ留学生の皆さんに、信州の宝である「山」の魅力を知ってもらい、素晴らしい自然に親しんでもらうのが目的です。日常の勉強や研究、アルバイトに追われ、ゆったりとした時間を取る事が難しい留学生のみなさんに心身のリフレッシュを図ってもらい、学部の枠を超えた留学生同士の交流を深めることができました。今回で3度目の開催とあって、毎回参加している留学生のスキーの腕前はかなりのものでした。また、初めてスキーに挑戦する留学生の皆さんも3日目にはうまく滑ることができるようになりました。
 留学生の皆さんにとって、信州の良き思い出がまたひとつ増えたようです。
  

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2月21日
シンポジウム「登山道の安全を考える」を開催いたしました。


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 2月21日(土)山岳科学総合研究所・白馬村主催のシンポジウム「登山道の安全を考える」を開催いたしました。
 白馬大雪渓は、大規模越年雪渓としては世界的にも珍しく、雪渓の周囲には特有の生態系も成立するなど、観光資源としてだけでなく学術的にも存在価値が高い場所です。それゆえ、今後も多くの登山者・観光客が大雪渓との接点を求めて集うと考えられます。今回は、日本アルプスを代表する登山路でありながら、近年土砂災害が発生している白馬大雪渓ルートを中心事例にとりあげ、登山道の安全について様々な立場から9人の講演者にご講演いただきました。

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2月7日
第3回上高地談話会を開催いたしました

 2月7日(土)第3回上高地談話会を開催いたしました。
今回は皆様から行政の取り組みについて取り上げてほしいと多くのご要望を受けてテーマを決定いたしました。 「特別名勝・特別天然記念物・特別保護地区としての上高地の保全と活用についての取り組み」について松本市安曇支所文化財担当の大和則祥さん、林野庁中信森林管理署 下平敦署長、環境省松本自然環境事務所 大坪三好所長にお話しいただきました。100人を超える参加者がありメモを取りながら熱心に講演に耳を傾けていました。

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1月30日・31日
信州大学・筑波大学第2回合同ワークショップを
開催いたしました


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 1月30日・31日に信州大学・筑波大学合同ワークショップ「地球温暖化センサーとしての中部山岳地域における環境変動の解明」を開催致しました。ワークショップでは山岳科学総合研究所・筑波大学の研究施設に所属する研究者が集まり両大学から23の研究報告がなされました。発表後行われた総合討論では、各大学の研究者から活発な意見交換が行われ大変有意義なワークショップとなりました。




1月24日
国際シンポジウム2009
Management and Analysis of Organism using Remote Sensing and
Geographical Information
(リモートセンシング/地理情報による生物の管理と分布動態の解析)
を開催しました

 信州大学山岳科学総合研究所と信州大学大学院総合工学系研究科地域環境共生学講座が主催、信州大学農学部が共催で、2009年1月24日(土)に国際シンポジウム2009「リモートセンシング/地理情報による生物の管理と分布動態の解析」が農学部11番講義室において開催されました。
 シンポジウムの基調講演として、カナダ天然資源省太平洋森林センターのFrancois A. Gougeon (フランソワ ゴージオン)博士が、「リモートセンシングによる森林管理」と題し、衛星画像を使ったリモートセンシングを紹介しました。多くの解析画像を使って、樹木の高さや樹種を識別する最新のリモ-トセンシングの技術に参加者から驚きの声が上がっていました。続いて、Sourovi Zaman(シューロビ ザマン)氏の「GISによる松枯れ分析」、江田慧子氏の「昆虫データベースによるオオルリシジミ絶滅過程分析」、中村寛志教授の「GISによる侵入害虫の分布拡大の解析」、成瀬真理生氏の「画像解析を用いた鳥類の生息分布-信州大学構内演習林を事例として-」の4題の事例報告が行われました。
 参加者は、学生と一般を含めて133名にも及び、リモートセンシングやGISへの関心の高さを示しました。フロアーからは英語や日本語をまじえた質問が相次ぎ、終了時間を大幅にオーバーする熱心な討論が行われました。参加した学生は、英語は少しわからないところもあったが、GISの有効性が理解でき、またなによりも国際シンポジウムを体験できたことは有意義でしたと語っていました。
 
 

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写真左:ゴージオン博士の基調講演 右:ゴージオン博士(中央)と司会の加藤正人教授(左隣)および4名の演者




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